「技能実習」や「特定技能」制度などを通してミャンマー人を雇用をする機会があるなら、まずミャンマー人の特徴を知っておくことは大切です。
ミャンマー人の個性や性格は人によって違いますが、ミャンマー人ならではの共通する長所や短所があるからです。
ミャンマー人の行動の背景を理解しておくことは、外国人を雇う上司や経営者として大切です。
本記事ではミャンマー人の4つの長所と3つの短所を、経営者の視点でわかりやすく解説します。
覚えておきたいミャンマー人の4つのの長所
ミャンマー人の長所は次の通りです。
- 言語能力が高い
- 嘘をつかない盗まない
- 真面目で親切
- 年長者に敬意を払う
これらの長所が、従業員としてどのようにメリットがあるか解説します。
言語能力が高い とりわけ日本語の学習能力が高い
ミャンマー人は言語能力が高く、とりわけ日本語の学習能力が高いという長所があります。
ミャンマー人の言語能力が高いのは、ミャンマーは民族の数が多く複数の言語を使用しているからです。とりわけ文法が似ている日本語はミャンマー人にとってとても学習しやすい言語となっています。
いずれにしても言語面でのストレスは外国人にとって非常に大きいですので、日本語を比較的早く習得できるミャンマー人は会社でもすぐに馴染んでくれます。
嘘をつかない盗まない
技能実習生と聞くと、ベトナム人の犯罪や失踪などを思い出す人もいらっしゃると思いますが、ミャンマー人は嘘や盗みが比較的少ないのは大きな魅力です。
もちろん比率の問題も大きいので、これからミャンマー人技能実習生がベトナム人のように増えていくと比例的にミャンマー人の犯罪や失踪も増えていくことは必然です。
しかし国民の9割が仏教徒のミャンマー人は、宗教的価値観ゆえに嘘や盗みをしない傾向にあります。
日本人やベトナム人も仏教国ではありますが大乗仏教であり、自分が仏教徒という自覚もあまりない人が多いですがミャンマー人は戒律が厳しい小乗仏教で、信仰心を持っている人がほとんどです。
真面目で親切
東南アジアの人の中には不真面目で(よくいうと陽気)、日中も仕事をしないで遊んでいる人をよく見かけますが、ミャンマー人は真面目な人が多いです。
特に女性の方が真面目でよく働きますが、日本に来たいと思っているミャンマー人は男性も働き者です。(ミャンマー国内では喫茶店でぶらぶらしている男性はいます)
ミャンマー人が真面目で親切なのはやはり仏教の影響で、「人に対して親切することによって功徳を積む」という考え方があります。
ミャンマー人のこのような性格から、人間関係でトラブルを起こすことは少なく一生懸命働いてくれます。
年長者に敬意を払う
ミャンマー人にとって年上は絶対なので、介護職や上下関係が厳しい建設業などでも自然と敬意を払うことが出来ます。
特に介護職は日本人にとって向き不向きがありますが、ミャンマー人にとっては高齢者のお世話や敬意を表すことはごく当たり前のことなので、この面で仕事が嫌になる人はほとんどいません。
むしろ高齢者の方に愛されて、すぐに仲良くなる人も少なくありません。
ここは慎重に!ミャンマー人の3つの短所
ミャンマー人の短所には次のようなものがあります。
これらの短所を詳しく説明し、どのように対処すべきかを解説します。
飽きっぽい
ミャンマー人は日本のような終身雇用の概念がないので、今働いている仕事よりも良い条件の仕事があればすぐに仕事を変えてしまいます。
これを飽きっぽいととらえるか、向上心が高いととらえるかはお任せしますが、いずれにせよ一生懸命育て上げたミャンマー人があっさりと仕事を辞めてしまうとがっかりするでしょう。
帰国しなければならないなどどうしようもない理由で会社を辞めてしまうのは仕方ないことですが、転職したいと思う理由がちょっとした気遣いがあれば防げる些細なものであることも多々あります。
日頃から日本人の上司や同僚がミャンマー人とのコミュニケーションをしっかりととってあげて、実習生が何を望んでいるかを知っておくことは大切です。
傷つきやすい
ミャンマー人は親切な人が多いので、逆に日本人の厳しさに「耐性」がなくすぐに傷ついてしまう人も多いです。
仕事の厳しさを教えてあげるのもいいですが、ミャンマー人は厳しく教えるよりも誉めて伸びるタイプの方が多いということを覚えておきましょう。
本音をなかなか言わない
ミャンマー人の優しさからきていますが、ミャンマー人は本音をぶつけるよりもできるだけ他の人が傷つかないように曖昧な言い方をする人が多いです。
もちろん言語の問題で本音が言えないだけという人もいますが、ミャンマー人は単にその人が答えて欲しい答えを言うだけの人がいるということを覚えておきましょう。
本音を聞きたい時は、「本音で言ってください」とはっきり言えば本当の気持ちを教えてくれることがあります。
それでも本音を言ってくれないなら、まだ時間が必要なので別の機会に聞くか、親しくしている別の人に聞いてもらうようにしましょう。
まとめ
今回はミャンマー人の長所と短所を解説しましたがいかがだったでしょうか。
長所と短所は紙一重ともいいますが、ミャンマー人の短所は長所に基づくものである場合が多く、逆もまた然りです。
ミャンマー人の短所に気付いても、その短所を長所にすることも十分可能です。いずれにしても大切なのはその人をよく知ることです。
この記事がそんな企業の皆様のお役立ちになれることを願っています。