ミャンマー人の介護実習生を受け入れるメリットデメリット
ミャンマー人を介護実習生を受け入れることにはメリットとデメリットがあります。
実習生を受け入れる前にメリットデメリット双方を理解しておくと、ミャンマー人の良い部分を伸ばし残念な点をある程度カバーすることができますので大切です。
ミャンマー人を介護実習生として受け入れる3つのメリット
まずミャンマー人の介護実習生を受け入れるメリットを紹介します。
年長者を敬う文化がある
ミャンマー人は仏教の影響から、年長者を敬う傾向があります。自分よりも年上の人が前を横切る際には軽く頭を下げて通ります。
ミャンマー人にとってはお年寄りのお世話をすることは当たり前のことですので、介護が自然とできます。
介護を仕事と割り切っていても、お年寄りに対する敬意がないとどこかで現れてしまうものですが、ミャンマー人はこの点で心配はありません。
文化が比較的理解しやすい
東南アジアの仏教国のミャンマーの文化は日本人にとって理解しやすいというのも大きなメリットのひとつです。
日本人にとってアフリカや中東の文化は理解しづらいですし、同じ東南アジアでもイスラム教の背景があるインドネシアやマレーシアの習慣は慣れるまでに時間がかかります。
もちろん外国人である以上びっくりするような文化の違いも多々ありますが、それでも真面目で純粋な人が多く、古き良き時代の日本のような人たちです。
日本語能力や介護の経験があるので即戦力になる
介護実習生として日本に来るミャンマー人は、その時点ですでに日本語能力試験N4(一般的な日常会話。小学生相当)を持っていて、介護の経験あるいは資格を持っています。
雇用する前にミャンマーでの10ヶ月+日本で1ヶ月の研修をしていますので、一般的な日常会話に加えて、仕事に関係する基本的な単語などもしっかりと身についています。
日本人が英語を学習するのが難しく感じるのは、英語の文法が主語・動詞・目的語(SVO)だからです。
しかしとミャンマーの文法は日本語と同じ主語・目的語・動詞(SOV)の順なので、単語だけ覚えればそのままある程度の日本語が喋れるようになっています。
外国人技能実習生はいろいろな職種があり、中にはほとんど日本語を話すことができない人もいますが、介護実習生はその心配がほとんどありません。
第二号(2年目)までには日本語能力試験N3(日常会話は問題なし。中学生相当)をとらないと、帰国することになるので、日本語も必死に勉強します。
基本的な仕事を任せて徐々に日本語や仕事が慣れてくれば、第二号(2年目)になる頃にはかなりの仕事を任せることができます。
ミャンマー人を介護実習生として受け入れる3つのデメリット
続いてミャンマー人の介護実習生を受け入れるデメリットを紹介します。
専門用語が不足している
日本語能力試験N4+11ヶ月の研修期間があるとはいえやはり日本語は難しく、とりわけ複雑な医療用語を理解するまでには少し時間がかかります。
短期間で退職する可能性がある
介護実習生としてくるほとんどのミャンマー人はできるだけ長く日本で働きたいと思っていますが、初めての異国での生活の中挫けてしまったり体調を崩してしまったりして帰国せざるを得ないことがあります。
また本人の意思があっても、技能実習第二号の試験、とりわけ日本語能力試験N3に落ちてしまい、帰国してしまう人もいます。
退職する可能性があるのは日本人も変わりませんが、外国人技能実習生として雇用する場合、プラスアルファのリスクがあると考えておきましょう。
文化の違いがある
日本人にとっていくら文化が理解しやすいからといって、やはりミャンマー人は外国人です。
とりわけミャンマーが経済自由化してからまだそれほど経っていませんので、ミャンマー人にとっては目に映るもの全てがびっくりすることだらけです。
こうした環境であることを介護事務所側が理解してあげないと、ミャンマー人にとってはかなりのストレスとなってしまいます。
【まとめ】介護が技能実施制度に加わった歴史
今回は技能実習生介護について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
最後に介護が技能実習制度に加わった歴史について簡単にご説明します。
介護実習生の歴史
- 2017年技能実習制度に介護が加わることについての話し合いが行われる
- 2018年4月介護が正式に許可される
- 2018年6月にベトナムで認可が降りる
- 2018年9月にミャンマーで認可が降りる
このように介護技能実習制度の歴史は非常に浅く、始まったばかりです。
しかし日本において介護の需要に対して介護士が大きく不足しているこの実情を考えると、これからもミャンマーをはじめとしてベトナム、インドネシア、フィリピンなどからたくさんの数を迎えることが予想されます。
ミャンマーにはまだまだ能力の高い若者が数多くいますので、今のうちから確保しておくことをぜひおすすめします!