特定技能の航空業は、LCCの普及や訪日外国人観光客の増加により深刻な人手不足となっている航空業界の希望となっています。
「航空業」分野は技能実習制度の浸透も遅れている分野でもあり、国内の需要に対して人材確保が全く足りていません。
今回は特定技能の航空業分野についての現状やミャンマー人が取得する方法について詳しく解説します。
特定技能「航空業」とは
航空業とは航空機の地上走行や貨物の受け渡しを支援したり、航空機の整備を行なったりする業務のことです。
管轄しているのは国土交通省で、5年間の受け入れ予定人数は最大で2,200人です。雇用は直接雇用のみで派遣は不可能です。
国土交通省が管轄している5分野には航空業分野の他に建設業、自動車整備分野、造船・舶用工業分野、宿泊分野があります。
航空業の費用相場
給与は同職種に従事する日本人と同等、もしくはそれ以上とされています。これに加えて在留資格申請費用、登録支援機関への支援委託料などが平均で年間50万円ほどです。
もちろん採用ルートなど様々な状況によって相場は変わります。詳しくは「お問合せフォーム」にてお問い合わせください。
航空業の業
航空業の対象となる業種は上記のように「空港グランドハンドリング業務」と「航空機整備業務」の2種類があります。
特定技能「航空業」を受け入れるために企業がするべきこと
特定技能の「航空業」を取得しているミャンマー人を受け入れるためには、次の二つの登録・加入が必要となります。
- 空港管理規則に基づく構内営業承認等を行う
- 航空分野特定技能協議会へ入会する
ミャンマー人が特定技能「航空業」を取得する2つの方法

引用元:法務省
ミャンマー人が特定技能「航空業」を取得するためには、次の2つの方法があります。
- 特定技能評価試験と日本語評価試験に合格する
- 技能実習2号から移行する
①特定技能評価試験と日本語評価試験に合格する
特定技能評価試験と、日本語評価試験に合格すれば日本で技能実習の経験がなくても、すぐ日本で働くことができます。
特定技能評価試験
航空業の試験は「空港グランドハンドリング業務」と「航空機整備業務」の2種類です。学科試験と実施試験の正答率は65%以上となっています。
a 試験区分
航空分野技能評価試験空港グランドハンドリング(地上走行支援業務、手荷物・貨物取扱業務等)
b 試験区分
航空分野技能評価試験空港グランドハンドリング航空機整備(機体、装備品等の整備業務等)
これらの分野について基本的な知識、技術、実務能力が問われ現場で即戦力として働ける人が合格できることになっています。
日本語評価試験
日本語評価試験として「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験のN4以上」に合格する必要があります。
この試験を合格する外国人はゆっくりであれば日常会話を聞き取り話すことができ、また基本的な語彙や漢字を使って書かれた身近な話題の文章を読んで理解することができますので、航空業に関わる基本的な作業はすぐに行うことができます。
留学生ですでに日本に来ているなら、語学力はN4以上持っている人がほとんどですので問題はありません。
②日本で技能実習2号及び3号から移行する
技能実習には「航空機整備業務」がありませんが、「空港グランドハンドリング」第二号を修了しているなら、特定技能の航空業に移行することができます。
技能実習の約3年が終わると最後に技能実習評価試験がありますが、ほとんどの実習生は合格できます。
技能実習に関係するのは次の2作業です。
- 航空機地上支援
- 航空貨物取扱
技能実習2号、あるいは3号を修了してミャンマーにすでに帰国している人が、再び特定技能として働きたいと望む方もいます。
まとめ
今回は特定技能「航空業」について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
新型コロナウイルスの影響で航空業の仕事は不安定になっているのが現状ですが、アフターコロナの需要拡大は間違いありません。
特定技能の職種の多くは技能実習からの移行がほとんどですが、航空業は技能実習生がそれほど多くなく、「航空機整備業務」など技術を持っているミャンマー人が直接特定技能を取得することも考えられます。
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