特定技能の介護は特定技能全14業種の中で最も数多く受け入れる予定の分野で、とにかく需要が大きく深刻な人手不足に悩まされています。
2020年に始まった新型コロナウイルスの影響により、需要がさらに高まっていて外国人の手を借りずにはいられません。
ミャンマー人は特定技能の中でもとりわけ介護に向いていますので、もし介護分野を検討しているならミャンマー人をおすすめします。
本記事では特定技能「介護」の業務や、ミャンマー人が取得する方法について解説します。
特定技能「介護」とは
特定分野の介護は、身体介護と支援業務を行います。訪問介護は対象外となっていますので注意が必要です。
管轄しているのは厚生労働省で、5年間の受け入れ予定人数は特定技能の中で最も多い60,000人です。雇用は直接雇用のみで派遣は不可能です。
厚生労働省が管轄している分野には、介護の他にビルクリーニングがあります。
介護の仕事内容
特定技能「介護」の業務は主に次の2つの業務です。
・身体介護(利用者の心身の状況に応じた食事、入浴、排せつの介助等)
・これに付随する支援業務(介護施設内でのレクリエーションの実施、機能訓練の補助等)
介護は高い日本語能力が求められますが、それ以上に年長者に対しての優しさや気遣いが必要です。
介護業の費用相場
給与は同職種に従事する日本人と同等、もしくはそれ以上とされています。これに加えて在留資格申請費用、登録支援機関への支援委託料などが平均で年間50万円ほどです。
もちろん採用ルートなど様々な状況によって相場は変わります。詳しくは「お問合せフォーム」にてお問い合わせください。
特定技能「介護」を受け入れるために企業がするべきこと
特定技能の「介護」を取得しているミャンマー人を受け入れるためには、次の二つの登録・加入が必要となります。
- ・建築物環境衛生総合管理業の登録
- ・介護分野特定技能協議会の加入
ミャンマー人が特定技能「介護」を取得する4つの方法
ミャンマー人が特定技能「介護」を取得するためには、次のうちのどれかが必要となります。
- 1.特定技能評価試験、日本語評価試験、介護日本語試評価試験に合格する
- 2.介護福祉養成施設を修了している
- 3.EPA介護福祉候補者」として4年間の在留期間が満了している
- 4.技能実習2号、あるいは3号から移行する
それぞれの項目について詳しく解説します。
①特定技能評価試験、日本語評価試験、介護日本語評価試験に合格する
特定技能は「特定技能評価試験」と、「日本語評価試験」に合格する必要がありますが、介護の場合はそれらに加えて「介護日本語評価試験」に合格する必要があります。
特定技能評価試験
試験は全45問から主題され、外国人労働者が介護業務の基本となる考えを理解し、一定レベルで実践できるかが問われます。
すでにフィリピン、インドネシア、カンボジア、ネパール、モンゴルそして日本で開催されていますが今のところミャンマーでは開催していません。
日本語評価試験
日本語評価試験として「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験のN4以上」に合格する必要があります。
この試験を合格した外国人はゆっくりであれば日常会話を聞き取ることができ、また基本的な語彙や漢字を使って書かれた身近な話題の文章を読んで理解することができます。
留学生ですでに日本に来ているなら、語学力はN4以上持っている人がほとんどですので問題はありません。
介護日本語評価試験
日本語評価試験は日常会話を中心とした内容ですが、介護日本語評価試験は「入浴」「車いす」など介護に関する専門用語について理解力をはかる試験です。
これまではフィリピンで行われていますが、今後ミャンマーでも行われる可能性があります。
この試験に合格すれば、日常会話ではあまり使わない介護特有の言葉も理解し、話せることになります。
②日本で技能実習2号及び3号から移行する
介護として日本で3年技能実習生とし働けば、技能実習2号を修了したことになります。最後には試験がありますが内容は優しいため、ほとんどの実習生は合格できます。
実習生はその後次の選択をすることになります。
- ・帰国する
- ・技能実習3号に移行してさらに2年間働く
- ・特定技能「介護」に移行する
技能実習2号(3年)から特定技能(5年)に移行するなら最大で8年、技能実習3号(3年+2年)の修了後特定技能(5年)に移行すれば、最大で10年働くことが可能になります。
技能実習2号、あるいは3号を修了してミャンマーに帰国後、再び特定技能として働きたいと望む方もいます。
まとめ
今回は特定技能介護分野について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
人材不足で悩んでいる日本の企業の中でも介護は外国人特定技能が必要とされています。
介護は高齢者も受け入れていますが、それでも依然として人手不足に悩まされています。
特定技能「介護」分野を積極的に活用して、早めに人材確保の目処を立てておきましょう。
ミャンマーからいきなり「特定技能」として働くよりも、技能実習生として働いた後特定技能に移行するのがほとんどです。
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