就業者の減少に歯止めがかからない漁業ですが、特定技能の「漁業」分野による外国人労働者の需要は非常に高く、年々漁業人口が減っている漁業界において光となっています。
農林水産省によりますと2000年の漁業就業人口は389万人でしたが、2019年では半分以下の168万人となっています。
すでに技能実習制度で働いている外国人もいますが、それでも圧倒的に人手が足りていないのが現状です。
季節業である漁業はシーズンに入るととにかく人手が必要になりますが、シーズンオフになると仕事がほとんどなくなってしまうという問題もあります。
今回はこうした問題について解決するために特定技能の漁業分野についての現状やミャンマー人が取得する方法について詳しく解説します。
なお特定技能について詳しくは、「5年もしくはそれ以上働ける!新しい在留資格「特定技能」とは」をお読みください。
特定技能「漁業」とは
特定技能の「漁業」分野には漁業と養殖業の2種類が含まれています。
管轄しているのは農林水産省で、5年間の受け入れ予定人数は最大で9,000人です。
雇用は直接雇用だけではなく、特定技能では数少ない労働者派遣が認められて(漁業と漁業の2分野のみ)いますので、1年の中で繁忙期のみ派遣として呼び寄せておくこともできます。
農林水産省が管轄している4分野には漁業分野の他に漁業、飲食料品製造業、外食業があります。
漁業の費用相場
給与は同職種に従事する日本人と同等、もしくはそれ以上とされています。これに加えて在留資格申請費用、登録支援機関への支援委託料などが平均で年間50万円ほどです。
もちろん採用ルートなど様々な状況によって相場は変わります。詳しくは「お問合せフォーム」にてお問い合わせください。
漁業の業種
特定技能の「漁業」には、「漁業」と「養殖業」の2種類があります。
特定技能「漁業」を受け入れるために企業がするべきこと
特定技能の「漁業」を取得しているミャンマー人を受け入れるためには、次の点に注意してください。
- ・漁業特定技能協議会へ入会していること
- ・受け入れ機関との雇用契約を締結していること
- ・支援計画を作成していること(作成が難しければ登録支援機関に業務委託することも可能です)
- ・地方出入国在留管理局へ「在留資格認定証明書」の交付申請(すでに外国人が日本国内に在留している場合は「在留資格変更」の許可申請となります)
ミャンマー人が特定技能「漁業」を取得する2つの方法
ミャンマー人が特定技能「漁業」を取得するためには、次の2つの方法があります。
- 1.特定技能評価試験と日本語評価試験に合格する
- 2.技能実習2号から移行する
①特定技能評価試験と日本語評価試験に合格する
特定技能評価試験と、日本語評価試験に合格すれば日本で技能実習の経験がなくても、すぐ日本で働くことができます。
日本語評価試験は、ミャンマーでも実施されています。特定技能評価試験については海外ではインドネシアでの実施が予定されていますが、ミャンマーでは今のところ未定です。
今後の日程についてなど詳しい点については「お問合せフォーム」にてお問い合わせください。
特定技能評価試験
漁業の試験は「漁業」と「養殖業」の2種類です。学科試験と実施試験があり、それぞれの正答率が65%で合格となります。
日本語評価試験
日本語評価試験として「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験のN4以上」に合格する必要があります。
この試験を合格する外国人はゆっくりであれば日常会話を聞き取り話すことができ、また基本的な語彙や漢字を使って書かれた身近な話題の文章を読んで理解することができますので、漁業に関わる基本的な作業はすぐに行うことができます。
留学生ですでに日本に来ているなら、語学力はN4以上持っている人がほとんどですので問題はありません。
②日本で技能実習2号及び3号から移行する

技能実習「漁業」あるいは「養殖業」第二号をすでに修了しているなら、特定技能の漁業に移行することができます。
漁業 |
漁船漁業職種8作業 |
・かつお一本釣り漁業、延縄漁業、いか釣り漁業、まき網漁業、ひき網漁業、刺し網漁業、定置網漁業、かに・えびかご漁業 |
養殖業 |
養殖業職種1作業 |
ほたてがい・まがき養殖作業 |
技能実習の3年が終わると最後に試験がありますが内容は優しいため、ほとんどの実習生は合格できます。
まとめ
今回は特定技能「漁業」について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
ミャンマーは国は海に面していますし、陸地でも多くの湖や大河がありますので資源が多く、昔から漁が盛んでした。
そして今日本の漁業や養殖業の技術を多くのミャンマー人が学んでいます。
特定技能として働くミャンマー人は、日本の漁業についての知識を学んでから働くことになります。また技能実習生として経験がある方もいて、即戦力となる若い働き手を確保できるというのは魅力ではないでしょうか。
SMM(シェエマンダラーメイサービス株式会社)は「技能実習」も「特定技能」もどちらもお手伝いできますので、まずは気軽に「お問合せフォーム」にてお問い合わせください。
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